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5月21日の中日新聞(尾張版)に「サイキシザーズ」が掲載されました

 

もの語り「尾張の逸品」

 

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あま市のホームページに「サイキシザーズ」が掲載されました

 

あま市のスゴ技

有限会社サイキ

トップイメージ

 

美容師も客も驚くスライドカットシザー

 

スライドカットシザー

 

美容師にとってハサミ(シザー)は自身の技術をあますところなく発揮するための重要なツールだ。まるで指先のように自由に、ストレスなく動かせる相棒を求めて、美容師たちは日々情報交換を欠かさない。そんな美容業界をざわつかせたのは、齊木孝至さんが手掛けた業界初のスライドカット用シザーだった。
スライドカットとは、毛束に対してハサミをスライドさせながら切る技術で、ふわりとした自然なスタイルを作るために使われる。今までのシザーでは髪の毛が引っ掛かり、髪を傷めたりすることがあった。そこで齊木さんは、サイキシザーズの特許製法である「刃を閉じるだけで、髪にそってハサミが滑っていく」という特長を活かして、スライドカットに特化したシザーを開発したのだ。
このシザーを試した美容師が、アッと驚きの声を上げる。その感触は、これまでのものとは明らかに違っていた。例えるならば、まるで熱いナイフをバターに差し込んだ時のように、スッと溶けてフッと軽やかに持ち上がる感覚。断面をつぶすことなく切ることができるため、カットだけで手触りが変わる。この変化を美容師のみならず施術した客も実感できたことで、サイキシザーズの名は、瞬く間に全国へと広がっていった。

大切なのは、相手を喜ばせたいという強い思い

 

シザー

 

美容師でもない、職人でもない男が、なぜそんな魔法のシザーを作ることができたのか。「お客さんに喜んでもらうことだけを考えていた」と語る齊木さんは、かつて、あるハサミ職人にほれ込み、シザーメーカーの代理店として販売とメンテナンスを行っていた。品質の良いシザーは美容師たちにも好評だったが、齊木さんは、「自分にしかできない付加価値をつけて、さらに喜んでもらいたい」とメンテナンスに力を入れた。よりしっくりと馴染ませるために、カットのくせを研究したり、その場で研ぎや微調整をしたり、好みの切れ味をデータ化するなど、求められる以上のサービスで、美容師たちの仕事を裏で支え続けた。
そんな誠実な仕事ぶりによって、齊木さんは常に全国ナンバーワンの営業成績を誇り、メーカーの知名度もうなぎ上り。しかしメーカーは、この急激な変化に対応しきれず、いつしか製品の品質を保てなくなっていた。齊木さんは悩んだ末に「納得のできないものを売ることはできない」と代理店を辞め、自分で作ることを決意。誰が聞いても無謀な挑戦だったが、ついていくと言ってくれたスタッフや、いつ製品が完成するかわからないにも関わらず注文してくれたお客さんのため、「これまでの品質を超えるものでなくては世に出さない」と心に決めた。
経験もノウハウもない齊木さんが持っていたもの―それは、地道なメンテナンス活動で培ってきた「美容師たちが求める理想のイメージ」と、有言実行の覚悟だ。着手から半年という短い間で、市場を揺るがすブランドを完成させることができたのは奇跡というべきであり、それはひとえに齊木さんの「使う人を喜ばせたい」という思いの強さに他ならない。

「三方よし」の精神で、多業種でも活躍

 

齊木社長

 

鎌倉~江戸期に活躍した近江商人の心得に「三方よし」というものがある。「売り手よし、買い手よし、世間よし」、すべてが幸せになるビジネスを描けというものだ。齊木さんの商売もまた、それに尽きる。「いま、様々な業界の方から、業務用ハサミを作ってほしいと注文が来ています。医療用バサミなら、それを使う医者だけでなく、その先の患者にも喜ばれ、医療技術にも貢献できるものにしていきたい。僕たち自身は表に出ることはありませんが、道具を通じてその思いが伝わると思っているんです」―期待を裏切らず、それ以上の価値で応えるのがブランドの重みだと、齊木さんの言葉が優しく響いた。

 

あま市企業チャンネル

 

企業のココに注目

 

葉巻のヘッド部を平らにカットするシガーカッター

 


葉巻のヘッド部を平らにカットするシガーカッターは、切れ味が重要。シガーバーのバーテンダーにプレゼントした品がシガークラブGMの目に留まり、熱烈なオファーを受けてコラボ商品が誕生した。

 

独自の熱処理方法を開発

 


自家製造を決め、住居を工場に。その際、独自の熱処理方法を開発して、さらに理想に近づけることに成功した。

 

研磨用ベルトを高速回転させ、刃体の背を押し当てて外周を研磨

 


研磨用ベルトを高速回転させ、刃体の背を押し当てて外周を研磨し、側面を仕上げていく。あるシザーメーカーで工場長をしていた人が、製造工程を見て「こんなにこだわっているんだ」と驚いたとか。

 

最後の調整を行う齊木社長

 

2枚の刃を組み立て、刃体を少しだけ内側に曲げることで、2枚の刃の隙間を調整。開閉力や切れ味を見ながら、2枚の刃の接触を細かく調整し、ぴたりと合うように合わせていく。最後の調整は「僕が全責任を負うから」と、すべて齊木さんの仕事。製品チェックを兼ねて、最後に魂を吹き込む。